二十四節気と七十二候

小寒の読み方や意味とは? 二十四節気・心を豊かにする暦・言葉のカレンダー

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小寒(しょうかん)は、二十四節気の23番目にあたり、「寒の入り」とも呼ばれる節気です。毎年1月5日頃から1月19日頃までの期間を指します。

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二十四節気・小寒(しょうかん)とは、寒さが本格化する前触れとなる節気です

小寒から次の大寒までの約1カ月は「寒の内」とされ、一年で最も寒い時期に突入します。冷たい空気が日本列島を覆い、朝晩の冷え込みが厳しくなるのが特徴です。小寒とは、簡単にいうと、寒さが本格化する前触れとなる節気のことです。

また小寒は、寒中見舞いを出す時期としても知られています。農作業が少なくなるため、この時期に味噌や漬物づくりを行う家庭も多く、昔ながらの日本の暮らしの知恵が息づいています。また、冷え込みが厳しい中で、体を温める食材や鍋料理が一層美味しく感じられる時期でもあります。

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小寒の期間に含まれる七十二候とは?

小寒の時期には、三つの七十二候があります。七十二候とは、季節をさらに細かく分けたもので、それぞれの時季に自然界で起こることを表しています。

二十四節気(にじゅうしせっき)は、太陽の動きに基づいた中国起源の暦です。
1年を24等分し、各節気は約15日間隔で巡ります。節気には、気候の特徴や農作業の目安が示され、自然のリズムを感じながら生活をする知恵が伝わっています。

  • 初候:芹乃栄(せりすなわちさかう)
    • 期間:1月5日頃〜1月9日頃
    • 意味:冬でも青々と育つセリが、寒さに負けず勢いを増していく様子を表しています。
  • 次候:水泉動(しみずあたたかをふくむ)
    • 期間:1月10日頃〜1月14日頃
    • 意味:地中の水がわずかに温まり、凍った泉が溶け出す兆しが見られる頃です。
  • 末候:雉始雊(きじはじめてなく)
    • 期間:1月15日頃〜1月19日頃
    • 意味:雄の雉が、縄張りを主張して鳴き始める時期です。春への準備が、静かに始まります。
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小寒の風物詩と行事

芹乃栄(せりすなわちさかう)の意味とセリの魅力

セリは、七草粥に使われる代表的な春の七草のひとつで、小寒の頃から勢いを増し、寒さの中で青々と育ちます。その清涼感ある香りとシャキシャキとした食感は、料理のアクセントとして親しまれています。

セリは、古くから薬効のある植物としても知られています。ビタミンやミネラルが豊富で、風邪予防やデトックス効果が期待できるため、寒い時期の健康維持にぴったりです。七草粥に加えて、鍋やおひたし、汁物に入れると、寒い冬の食卓を彩ってくれます。

七草の節句(1月7日)

小寒の時季の行事として知られているのが「七草の節句」です。現代では、この時期になると、パックに入った七草セットがスーパーマーケットで売られ始めます。

「七草の節句」は、七草粥を食べることで、無病息災を願う日本の伝統的な風習のひとつです。「人日(じんじつ)」の節句とも呼ばれていますが、七草粥には、正月においしいものを食べ過ぎて、疲れた胃腸を休め、栄養を補う意味もあります。作り方もとてもシンプルです。

七草粥の作り方

材料(4人分)

米:1合 
水:800ml(お好みで調整) 
春の七草:各適量(せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな(かぶ)、すずしろ(だいこん)) 
塩:小さじ1/2~1(味をみながら調整)

作り方

  1. 七草の準備
    七草を水で丁寧に洗い、汚れや土を落とします。根がついているスズナ(カブ)やスズシロ(ダイコン)は皮をむき、薄くスライスするか細かく刻みます。他の葉物は軽く湯通しし、みじん切りにします。
  2. 米を洗う
    米を洗い、30分ほど水に浸してからザルに上げて水気を切ります。
  3. お粥を炊く
    鍋に米と水を入れ、中火にかけます。沸騰したら弱火にし、焦げないよう時々かき混ぜながら30分ほど炊きます。
  4. 七草を加える
    お粥が炊き上がったら、塩を加えて味を整えます。最後に七草を加え、さっと混ぜて火を止めます。七草は火を通しすぎないことで、香りと食感が残ります。
  5. 盛り付ける
    温かいうちに器に盛りつけて完成です。

七草粥の作り方のポイント 
さらっとしたお粥が好きなら水を多めに、濃厚なもったり感がお好きなら水は少なめに調整します。また、七草が手に入らない場合は、割と簡単に手に入る青菜やカブ、大根を代用しても風味豊かなお粥が楽しめます。胃を労わる七草粥は体に優しい料理です。温かいお粥を楽しみながら、新年の健康を願いましょう!

小正月(1月15日)

小寒の末頃に行われる小正月は、正月の締めくくりとして祝われます。小正月(こしょうがつ)は、日本の伝統行事であり、1月15日を中心に行われる行事や風習を指します。これにより、正月の祝いが一区切りとなります。

小正月は大正月(1月1日からの正月行事)に対する名称であり、特に農耕や家庭、地域の豊作祈願や平安を願う儀式が行われてきました。この時期には、どんど焼きや左義長といった行事が各地で行われ、正月飾りや書き初めが焚き上げられます。また、団子や小豆粥を食べる習慣もあります。

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まとめ

いかがでしたか? 小寒は、寒さが一段と厳しくなる時期ですが、その中で見られる自然の変化や、心温まる行事がたくさんあります。芹乃栄に表されるセリの力強い生命力や、七草の節句の風習など、季節の移り変わりを楽しみながら、冬の暮らしを豊かにしていきましょう。