立春大吉(りっしゅんだいきち)を知っていますか? 立春大吉とは、立春の日に家の入り口に貼る折符のことで、一年間の災厄を払い、福を招くとされています。特に禅宗の寺院で古くから伝わる風習で、立春大吉の折符には、厄除けや開運の意味が込められています。
この「立春大吉」という四文字には、見た目にも特徴があります。縦書きにすると左右対称になり、裏側から読んでも同じように見えるため、家に入ろうとした鬼が、まだ入っていなかったと勘違いをして引き返していくというもの。そのようなことから「魔除けの効果がある」と考えられています。
邪気を祓い、福を呼び込む折符 立春大吉の由来とは?
立春大吉の風習は、禅宗のお寺で行われてきたもので、主に門前にこの文字を書いた紙を貼ることで、邪気や災いを防ぐとされています。その起源については諸説ありますが、代表的なものは以下のようなものです。
① 魔除けの呪符としての意味
昔の中国や日本では、鬼や邪気は家の入口から入ってくると考えられていました。立春は一年の始まりであり、新しい気の流れを迎える重要な時期。そのため、厄を祓うための特別な折符、立春大吉の折符が用意されるようになりました。
② 禅宗の教えと結びついた考え方
禅宗では、その家に仏法のご加護とともに、一年の吉兆を願う意味を込めて、門前に「立春大吉」を貼ります。一部のお寺では、お札を授与するところもあり、参拝者が持ち帰り、自宅に貼る風習が現在も続いています。
立春大吉のお札の貼り方

私も自作してみました! 折った紙の上の方が、ちょうど花の蕾が開き始める頃のような形の折符に仕上がります。なんでもここに福が届くとか? 1年後にわかるかな。楽しみです!
立春大吉のお札を貼る際には、次のような点に注意しましょう。
立春の日の朝に玄関や門に貼る
立春は一年の節目となる重要な日なので、日の出の時間や朝のうちに貼るとよいとされています。
玄関や門の内側に貼る
家の中に邪気が入らないように、玄関の扉の内側や門の柱に貼ります。
できれば白い紙に墨で書く
白い紙に「立春大吉」と墨で書き、シンプルに仕上げるのが伝統的な方法。最近では神社やお寺で授与されるものをそのまま貼ることもあります。
旧札はお焚き上げするか、神社やお寺に納める
一年間お世話になったお札は、そのまま捨てずにお焚き上げに出すか、神社やお寺に納めるのが丁寧な方法です。
立春大吉の効果とは?
「立春大吉」を貼ることで期待できるとされるご利益には、次のようなものがあります。
① 厄除け・魔除け
「鬼が家に入れない」という伝承の通り、邪気や災厄を寄せつけない効果があるとされています。特に一年の始まりとなる立春の日に行うことで、新たな年を清らかに迎えられると考えられています。
② 家内安全・商売繁盛
「吉」の文字が含まれていることから、幸福や繁栄を願う意味もあります。家庭の安泰や、商売を営んでいる人にとっての繁盛祈願にもつながるとされています。
立春大吉 Q&A
Q1. 立春大吉は正確にはいつまでに貼ればいいの?
立春大吉は、立春の日(2月4日頃)までに貼るのが一般的です。この日を迎えることで、新しい年の運気をしっかり呼び込むという意味があります。具体的には、立春の前日(節分)までに貼ると、運気を最大限に引き寄せられると言われています。
立春大吉を貼るタイミングとしては、節分(2月2日)前日までに貼るのが理想です。立春の日を迎えると、新しい年が始まるとされるので、それに合わせて運気を呼び込む意味が込められていますよ! 間に合わない場合は、立春の期間の2月18日までには、貼るようにしましょう。
Q2. 立春大吉はいつ剥がすの?
立春大吉は、基本的には来年の節分まで貼っておくのが一般的です。節分が過ぎたら、新しい年を迎える気持ちで剥がし、新しいものを迎える準備をするといいでしょう。もちろん、1年中貼りっぱなしでも問題はありませんが、節分のタイミングを目安にしてみてくださいね。
Q3. 立春大吉、どうやって処分するのがいいの?
立春大吉は、感謝の気持ちを持って処分することが大切です。ゴミ箱にポイ!っということは避けましょう、できれば焼却処分か、近くの神社やお寺に納めるとよいでしょう。丁寧に扱って、良い運を呼んでくれたお礼を言ってからお別れするようにしましょう。
まとめ
立春は、一年の運気が変わる大切な節目。立春大吉のお札を貼ることで、邪気を払い、新しい一年を清らかに迎える準備ができます。禅宗のお寺をはじめ、多くの神社や寺院でもこのお札を授与しているので、気になる方はぜひ参拝してみてください。
立春の日には、厄除けの豆まきや恵方巻と合わせて、「立春大吉」のお札を玄関に貼り、清らかな気持ちで春を迎えましょう!